ネットで勝つ情報リテラシー

情報を受ける力

最終更新日: 2020.09.29

全ての情報には意図がある「ネットで勝つ情報リテラシー」

小木曽 健さん著の「ネットで勝つ情報リテラシー」、とても面白く、かつ、もっと早く出会いたかった本だったので、ご紹介したいと思います。

情報リテラシーの意味

情報リテラシーというのは、触れた情報の正しさや妥当性を見抜くためのスキルのこと。私達は毎日、たくさんの情報に触れて、何かの感情抱いたり、行動を取ったりしています。

営業マンが宣伝してくる話、知人が勧めてくる儲け話、インターネットで流れているニュース、比較サイトが勧めるオススメ商品。

特に今はSNSや、LINEなどを通して情報を得ることも多くなりました。ネットは、匿名性があって、かつ発信コストも低いので、人を騙して自分が利益を得ようって話も多かったり、誹謗中傷で自殺までする方も出ています。

なので、情報をどう捉えるか、情報の意図を、どう見抜くかというスキルがとっても大切になってますが、そんなスキルを、私達は教育されないまま、大人になってしまっていることが多いです。

学校では「先生の言うことを聞きなさい」とか「教科書を覚える」教育が中心。

なので、学校教育では疑うことを覚えずに、大人になってしまいます。

本書では、筆者が今起きてる事例や、その為の注意する点や、スキルをまとめてくれていて、何度も読み直して、身に付けたい一冊でした。

私の備忘録兼ねて、要約をご紹介します。

情報が多過ぎて選べない。スキルの欠如。

著者が、情報リテラシースキルを伝えていく必要性を真摯に感じた出来事として書かれているのですが、高校生と話した時のことが紹介されてます。

高校生の子との会話なんですが、

「今はいいね。インターネットで調べれば、何でも情報が出てくるね」

「先生の頃は、インターネットなんて、無いから、頑張って調べれば手に入る感覚は無かったよ」

そしたら、高校生が

「いや、そうじゃ無いんです。表示された検索結果から、どれを選べばいいか分かんないんです。」

「1個、これって言って欲しい」

自分で決めると不安だから、誰かに決めて欲しい。

・・・・

色んな人が、色んな意図を持った情報が溢れて流れる中、

こんな状態では生きていけない。

著者が情報リテラシー教育の必要性を痛切に感じたできごとでした。

情報リテラシーの身に付け方。大前提。

著者が情報リテラシーを学んで行く、身に付けていくために伝える大前提に私は虚を突かれました。

「情報」に「本当の」とか「真実の」とかは存在しない。例外なく、全ての情報は伝える目的がある

私は、溢れる情報から、本物の、真実の情報をどう見極めるか、という発想だったので、全部真実じゃ無いとは、思いもよらず。

でも、著者の説明を聞いてなるほどと感じました。

全ての情報は発信者を通って出てきたもので不利益が隠されたもの。

理由は、この様です。

・「情報」というのは、発信者が目で見たり、聞いて

・それを発信者の頭脳フィルターを通し、

・伝え方を考えた上で、アウトプットした結果である。

だから、発信者の脳の「個性、思い込み、偏り」を通るし、伝え方では発信者の「動機、目的、メリット」が重なる。

従って、「真実」なんてものは情報には存在しないと言い切ります。

例えば、こんな例だって、伝える側の動機・メリット・目的が隠れていると言います。

警視庁は●日、昨年の全国交通事故死者数が前年比○○○人減の●●●人で、戦後、最も少ない死亡者数となったことを発表した。

一見、無機質的な、意図の無い中立的な情報に感じたりするのですが、

このニュースも、警察からしてみたら、警察上層部の指令に答えようと頑張った結果アピールであり、さらに、マスメディアは警察をたたえることで、パイプを強化するというメリットが得られる、と言います。

また、意図があるから、当然、不利益な情報は隠されます。本著で紹介されてたのは、転職面接の時とか、あと、異性と出会った時とか。

ホントは伝えず、自分にとって都合の良い伝え方がされる。

情報を受ける側の心構え

情報には発信者の目的があり、発信者のメリットが隠されている。そして、不利益な内容は隠される。聞く側の心構えとしては、ここからスタートすることだと言います。

結構過激な内容に感じましたが、

確かに有用だと思いました。こう考えず、「この人は例外」なんて、やり出してしまうと、複雑だし、失敗する原因になってしまう。

だったら、全ての情報は発信者の意図が隠されている所からスタートする。早速、意識してみようと思います。

筆者が紹介する情報を聞く側としての意識するポイントとしては、3つが挙げられています。

「発信者に何らかの意図は無いか」「その情報で誰が得をして、誰が損をするのか」「その情報に弱点は無いか?」

情報を聞いた時、すぐに反応してしまうのでなくて、この3つを頭に入れておき、チェックするクセ、考えるクセを付けるだけで、ものすごく違うと感じました。

よく使われる技法・キーワードのトリックを知っておく

心構えから始めて、よく使われるキーワードとか技法のパターンを知っておくこと重要性も述べられてます。

一部だけご紹介すると、発信者がエビデンスが無い時や、不足する時に、ごまかす為によく使う表現として

・・波紋が広がっている

・・不安の声が広がってる

・・議論を呼びそうだ

・・思われる

等の表現などが挙げられています。確かに、こういう表現って、自分が自信が無い時も使いそうですし、こんな例沢山見ますね。

パターンを知っておくだけで、毎回考えるよりも、早く反応できることは間違いなさそうです。

人のクセを知っておく

また人間が持ってるクセについても挙げられていて、私もこの点への理解ってすごく大切だと思います。

人間がDNAレベルで持ってしまってるクセなので、意識に何回も挙げて、練習しないと、「注意しよう」だけではすぐに忘れて、飛んでしまう部分です。

著書では3点挙げられていて、人間は自分が信じたいことを「真実」と見てしまう。第3者を通して聞くと、ホントに思ってしまう。好き、嫌いの感情が湧くと、理屈をねじ曲げてしまう、という点です。

「ステマ」という言葉があって、口コミの振りをして、宣伝したり、相手を騙したりすることなのですが、まさに2つめの「第3者を通して聞くと、ホントに思ってしまう」クセを突いた作戦ですね。

まとめ

小木曽 健さん著の「ネットで勝つ情報リテラシー」、とても良著で、ここで書かれているポイントを繰り返し意識して身に付けられるだけで、自分の生き方すら変わってくると感じます。

私は、もっと早く出会いたかったなと思う良著でした。

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